2年前の総選挙の時には、柏倉祐司氏が、2区から出馬し、比例で復活当選。当選の原動力には旧渡辺派を主体とするみんなの党鹿沼支部(新井喜久雄支部長)の全面的支援があった。
今年、渡辺氏の8億円の借り入れ問題が発覚した後、柏倉後援会の国政報告会を開催。渡辺氏を前に柏倉氏は『渡辺代表を総理に、最後までついていきます』と語気を強めた。
11月中旬頃から柏倉氏との連絡も取れなくなり、渡辺事務所でも、『柏倉代議士』から呼び名も『柏倉』に。漏れ伝わってくる情報から民主党から1区に鞍替えして選挙に挑む事が決定的となっていた。水面下で接触していたのは小中高と同窓の民主党枝野幹事長。
みんなの党の関係者は柏倉氏の反党、反渡辺行動は裏切り行為、ととられ、新党結成の場合は柏倉潰しとして、荒木大樹氏を擁立する準備が進められた。新党結成にはならなかったものの、みんなの党から民主党の柏倉氏に流れる票はそうは多くない。逆に、柏倉憎し、当選後の自民党との関係を考えると1区と2区は自民党に流れるのが濃厚だ。
また、2区の民主党福田昭夫陣営には柏倉祐司後援会の名簿が渡っており、柏倉後援会・みんなの党の看板も利用する考えだ。
解党となってしまうみんなの党、であるが、接戦となりそうな2区においての投票行動は大きなカギになりそうだ。